A-LINE / 不動産売却ガイド
不動産売却の税金は、売却価格に一定の税率を掛けるだけでは計算できません。取得費や売却費用、所有期間、住み方、相続の経緯で変わります。制度の名前から選ぶ前に、自分の売却で確認する順番をつかみましょう。
編集:株式会社A-LINE
更新:2026年9月24日
手残りを見積もるための3つの基本
- 譲渡所得は、売却収入から取得費と譲渡費用を差し引いて計算します。
- 通常の税率は、売った年の1月1日現在の所有期間で区分します。
- 控除や軽減税率には対象と手続きがあり、住み替え先の制度との関係も確認します。
1.税金がかかる利益と、手元に残るお金は違います
税務計算では「売却収入-取得費-譲渡費用」が出発点です。取得費は購入代金や購入時の手数料などを基にし、建物は減価償却を考慮します。相続物件は、原則として亡くなった方の取得費と取得時期を引き継ぎます。
一方、手残りは売却代金からローン返済や各費用、納税資金などを差し引いて考えます。ローンを多く返したので税金は少ない、とは限りません。
購入時の資料がないときは、取得費の確認方法を税理士へ相談します。概算取得費を使える場合がありますが、資料が見つからないというだけで調査をやめず、残された契約書や精算書を確認しましょう。
2.所有期間は「売った年の1月1日」で判定します
通常の土地・建物の譲渡所得は、その年の1月1日時点で所有期間が5年を超えると長期、5年以下なら短期です。売却日までに5年経ったかだけで判断しないようにします。
| 区分 | 2026年分の通常の税率の目安 |
|---|---|
| 長期譲渡所得 | 所得税・復興特別所得税・住民税の合計20.315% |
| 短期譲渡所得 | 所得税・復興特別所得税・住民税の合計39.63% |
表は通常の税率で、特例等を考慮する前の整理です。税率を掛けるのは売却価格全額ではなく、取得費・譲渡費用や適用できる特別控除を考慮した課税譲渡所得です。将来年の売却は、その年に適用される制度を確認してください。
3.マイホームの3,000万円控除を検討します
自分が住んでいる家や、以前住んでいた家を一定期限内に売る場合などは、条件を満たすと譲渡所得から最高3,000万円を控除できます。金額が返金される仕組みでも、税額そのものから3,000万円を引く制度でもありません。
以前の家は、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の年末まで、という期限があります。解体して土地を売る場合には、解体後の契約期限や土地利用にも条件があります。
親子・夫婦など特別の関係がある相手への売却、過去の特例利用、住み替え先の住宅ローン控除などとの関係も確認します。住民票を移しただけで、居住の実態がない家に適用できるものではありません。
4.所有10年超の軽減税率は、別の要件で確認します
マイホームの軽減税率は、売った年の1月1日現在で家屋と敷地の所有期間がともに10年を超えることなど、複数の条件を満たす場合に使える制度です。単に築10年の家という意味ではありません。
この制度は、条件を満たせばマイホームの3,000万円特別控除と併用できます。ただし、買換え等の別の特例や住宅ローン控除との関係には制限があります。控除後に課税される利益が残る場合、どの制度を組み合わせるかを税理士に比較してもらいましょう。
所有期間の境目まで売却を待つ案を検討する際は、税金の差だけでなく、その間の維持費、借入の支払い、売却価格が動く可能性も併せて考えます。
5.相続空き家の特例は、マイホームと分けて考えます
親などが住んでいた家を相続した場合には、別の相続空き家の特例が候補になります。建築時期、相続直前の居住者、相続後の利用、耐震性や取壊し、売却価格、期限などの条件があります。
控除上限は最高3,000万円ですが、2024年以降の譲渡で対象の家屋・敷地を取得した相続人が3人以上なら最高2,000万円です。売却期限は相続開始から3年を経過する年の年末まで、かつ現行制度では2027年12月31日までです。
相続税が課税された場合に検討する取得費加算の特例とは、同じ不動産で併用できません。適用候補を列挙してから、要件と効果を比較します。詳しくは相続空き家の税金の基本をご覧ください。
契約前に、税理士へ伝えたい情報
- 購入・相続した時期と、土地・建物それぞれの取得資料。
- 自分や家族が住んだ期間と、賃貸等に使った履歴。
- 想定売却価格、費用、ローン残高、売却相手。
- 過去に使った特例と、住み替え先の購入予定。
- 契約・引渡し・解体などの希望時期。
特例には確定申告が必要です。申告の準備は、売却後の確定申告と必要資料で確認できます。
価格と税金を踏まえた売却計画を
A-LINEでは、さいたま市緑区・東浦和周辺の物件について、売却見込みと必要な費用を整理します。個別の税額は税理士・税務署へ確認し、売却後に必要な資金を残せる計画を一緒に考えます。

















