A-LINE / 不動産売却ガイド
相続した家の相談を始めると、登記や税金、家族の手続きに関する書類が次々に出てきます。すべてを先に集めようとすると、何のために必要なのか分からなくなることもあります。まず「どの不動産を、誰が、どの条件で売れるのか」を確かめるための資料から整理しましょう。
編集:株式会社A-LINE
更新:2026年9月24日
このページの要点
- 土地と建物を分け、私道の持分なども含めて不動産の一覧を作ります。
- 所有者の名義だけでなく、借入れや賃貸、家族の使用状況を確認します。
- 購入時の契約書や領収書は売却後の税金にも関係するため、片付け前に保管します。
1.家の住所と登記の情報を照らし合わせる
住居表示と登記の土地の地番は、同じとは限りません。実家の住所が分かっていても、土地が複数の筆に分かれていたり、進入路の一部を共有していたりする場合があります。固定資産税の課税明細や手元の登記書類を手掛かりに、土地・建物・私道などを別々の行に書き出します。
課税明細だけで所有する不動産がすべて確認できるとは限りません。2026年2月2日から始まった所有不動産記録証明制度は、本人や相続人が、所有者として登記されている不動産を調べるために利用できます。ただし、指定した氏名・住所と登記の情報が一致しない不動産などは抽出されないため、過去の住所やほかの資料との照合も大切です。
2.「名義」と「売却の判断ができる人」を整理する
登記事項証明書では、土地と建物それぞれの所有者、共有持分、抵当権などを確認します。祖父母の名義が残っていたり、建物だけ別の親族名義だったりする場合は、現在の家族の認識と一致しているかを司法書士に相談しましょう。
遺言書、遺産分割協議書、戸籍などは、誰がどの財産を取得するのかを確認するために使います。必要な組合せは相続の経緯により異なります。「全員が同じ書類を一式そろえる」と決めつけず、先に手元の資料を示すと取り直しを減らせます。
相続人申告登記を済ませていても、それだけで取得した持分や売却権限まで確定するわけではありません。現在の手続きが売却に向けたどの段階なのかを確認してください。
3.借入れ・利用者・契約を一緒に点検する
登記に抵当権があるときは、借入れが残っているか、返済済みでも抹消されていないのかを確かめます。売却時の返済方法や抹消手続きは、金融機関と司法書士に確認します。登記の記載だけで現在の残高を判断しないことが大切です。
| 確認する対象 | 手元で探すもの・聞くこと |
|---|---|
| 住宅ローンなど | 返済予定表、残高の案内、借入先の連絡先 |
| 入居者や利用者 | 賃貸借契約書、家賃・敷金の記録、家族との利用の約束 |
| 境界や通行 | 測量図、境界確認書、私道や通行・掘削に関する書類 |
| 建物の状態 | 建築時の資料、修繕履歴、雨漏り等の記録 |
借りている人がいる家を、契約の確認前に「空き家として引き渡せる」と考えることはできません。口頭の約束や無償の利用であっても、実際の状況を隠さず相談しましょう。
4.税金に使う資料は捨てる前に分ける
親が家を購入した際の売買契約書や、購入時の費用が分かる領収書は、相続後の売却でも重要です。相続による取得では、原則として被相続人の取得費や取得時期を引き継ぐためです。増改築の資料、相続税の申告書の控え、売却準備に支払う費用の記録も、内容ごとに保管します。
固定資産税の評価額がそのまま購入代金の代わりになるとは限りません。購入時の資料が見つからない場合は、見つかった資料の範囲を税理士に伝え、取得費をどう確認するか相談してください。税金の見込みが未確定なら、家族へ分ける金額も確定扱いにしない方が安心です。
5.不足書類より先に「未確認の項目」を共有する
整理表には「確認済み」「資料はあるが未確認」「所在不明」を書き分けます。各項目に確認先と担当者を付けると、複数の家族が同じ証明書を別々に取得する手間を抑えられます。原本の保管者と共有した写しの保存先も決めておきましょう。
相談前には、物件の住所、分かる範囲の名義、家族の連絡窓口、使用中の人の有無、希望する時期を一枚にまとめれば十分です。資料不足を理由に、相続の期限や建物の応急対応まで待つ必要はありません。
A-LINEに整理表から相談する
さいたま市緑区・東浦和の相続不動産について、A-LINEでは売却価格や物件調査、販売準備の相談を承ります。名義の手続きは司法書士、税務は税理士、権利関係の争いは弁護士へ確認しながら進めましょう。

















