A-LINE / 不動産売却ガイド
離婚後、家には一方が住み、住宅ローンはもう一方が払い続ける取り決めを考えることがあります。毎月支払えば問題がないように見えても、所有権、借入契約、居住の約束は別々です。将来の返済困難や売却の場面まで含めて、続けられる条件かを確かめましょう。
編集:株式会社A-LINE
更新:2026年9月24日
名義を考えるときの3つの要点
- 離婚や夫婦間の取り決めだけで、金融機関に対する返済義務は変わりません。
- 家の名義、ローンの債務者、保証人、居住者を別々に確認します。
- 借換えや債務の引継ぎには審査等があり、売却も含めた代替案を準備します。
「名義」を一つの問題にまとめない
登記に記載される所有者は、家を所有する人です。ローン契約の債務者は、金融機関へ返済する人です。共有持分を取得しただけで借入契約も変更されるわけではなく、返済用口座を変えても債務者の交代にはなりません。
| 確認する立場 | 資料と確認内容 |
|---|---|
| 所有者・共有者 | 登記事項証明書で氏名、持分、担保権を確認 |
| 債務者・連帯債務者 | 金銭消費貸借契約書等で返済義務を確認 |
| 連帯保証人 | 保証契約で保証の範囲と解除の要件を確認 |
| 居住者 | 誰がいつまで住むか、費用をどう負担するか |
ペアローンの場合は借入れが複数あり、互いの保証関係があることもあります。一つの残高だけで判断せず、関係する契約をすべて確認してください。相手方が書類を保管している場合は、正当な権限で取得できる資料と、協力を得る必要がある資料を分けます。
返済が止まると、居住も不安定になる
住んでいない側が返済を続ける約束でも、失業、病気、再婚等で生活状況が変わる可能性があります。支払いが滞り担保権の実行に至れば、住んでいる側も影響を受けます。養育費等と結びついた約束があっても、金融機関の権利が当然に制限されるわけではありません。
居住する側が返済状況を確認できないままでは、滞納の発見が遅れることもあります。本人の同意と金融機関の扱いを確認し、返済実績を定期的に共有する方法を検討します。ただし、確認の仕組みは返済能力そのものを保証しません。
金融機関には、合意書を作る前に相談する
住宅ローンは契約時の居住や所有等を前提としています。転居、所有権の移転、賃貸化などの扱いは借入先によって異なるため、契約書を確認し、変更を実行する前に相談しましょう。
住宅金融支援機構では、返済途中の譲渡について原則一括返済の案内があり、離婚等の事情で承諾を得て債務を引き継げる場合も示しています。これは全金融機関に共通する承認条件ではありません。「離婚協議書に書けば認められる」と考えず、借入先の回答を確認してから夫婦間の約束を具体化します。
借換え・承継・売却を比較する
住み続ける人が単独で返済できる場合は、借換えや債務承継の可能性を金融機関に確認します。収入、他の借入れ、担保評価、健康状態等が審査に関わり、希望どおりになるとは限りません。諸費用や金利、残りの返済期間も比較対象です。
単独で引き受けることが難しければ、現行契約を続ける可否とリスク、売却して清算する案を比較します。家を売る場合は、見込み代金から売却費用を差し引き、ローンを完済できるかを先に確認します。売却額が残債を上回るように見えても、費用を含めると不足することがあります。
合意書には「予定どおりにいかない場合」も
所有権をいつ移すか、誰が税金・管理費・修繕費を払うか、返済状況をどう共有するかを整理します。返済困難時にいつ協議を始めるか、売却へ切り替える場合の手順も相談事項です。公正証書等の形式だけで金融機関の承諾が不要になるわけではありません。
財産分与で土地建物を渡す場合は、渡す側に譲渡所得の課税関係が生じ得ます。受け取る側の税や登記費用も含め、弁護士、司法書士、税理士へ役割に応じて確認しましょう。家族間のお金の合意と税務の扱いを同じものとして処理しないことが大切です。
最初の相談で用意するもの
登記情報、各ローンの契約書と残高、毎月の収支、住み続けたい期間を整理します。既に離婚している場合は合意書も持参し、まだ決まっていない条件を確認してください。
A-LINEでは、さいたま市緑区・東浦和の家の売却見込みを整理し、住み続ける案との比較材料を用意します。金融機関の承認や財産分与の判断が必要な部分を分け、実行できる順序を検討します。

















